光の世界 -side episode-


やっぱりふたり自身で乗り越えてもらわなければ…そう判断したレイの、精一杯の言葉だった。



「伝える、ねぇ…」



ロイの口調は先ほどと変わらずだったが、その表情はどこか吹っ切れたように見えた。



上半身だけ起こしたロイは「ありがとな」と、レイにいつもの笑顔を向けた。



「おしっ!もっかいやるかッ」

「うんっ」



ロイの笑顔を見て、レイは少し安心していた。



(きっかけは作れたかな…)



あとはふたり次第。



キーンッ



そう思いながら、レイは再びロイと剣を交えるのだった。
< 10 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop