光の世界 -side episode-
「お兄さん、お姉さん」
ベンチで休むふたりの前に、花籠を持った女性が近づいてきた。
「これ、どうぞ。素敵な彼女に差し上げてください」
そい言って、女性は花を一輪ロイに渡した。
「おっ。ありがとう」
笑顔で花を受け取るロイ。
そんなふたりのやり取りを、ティファはじっと見つめていた。
女性がまた花を配るために移動すると、ロイは嬉しそうにティファの方を向いた。
「ほらっ。素敵な彼女にだってさ」
そう言って花を差し出すロイ。
しかし、ティファはその花を取ろうとはしない。