光の世界 -side episode-
――――――
翌日。リリーナはクライブを買い物に誘いふたりはさっそく街へ出掛けた。
「すごい人…」
「そうですね」
街には旅芸人が訪れているせいか、いつもの倍以上の人で溢れていた。
人ごみにもまれながら、リリーナはたまに触れるクライブの手に胸がドキドキと高鳴っていた。
「一旦、あそこに座りましょう」
そう言ってクライブが指さしたのは、広場にある噴水だった。
「ええ…」
リリーナが笑顔で答えようとした時、人ごみが一気に動いた。
「きゃっ…」
人がぶっかってきた衝撃で、リリーナの体はグラリとよろめいた。
「リリーナ」