光の世界 -side episode-
「お姉さん」
「ひとり?だったら俺たちとどっか見に行こうよ」
話しかけてきたのはいかにもといった装いの男ふたり。
「いえ…結構です」
彼らから顔を反らすようにしながらキッパリとリリーナは言い放った。
しかし男たちはそんなリリーナの腕をぐいと掴むと無理やり立ち上がらせた。
「冷たいなぁ。ちょっと俺たちと来てくれればいいんだよ」
ニヤリと笑う男の顔を見て、リリーナは思わず手を振り上げた。
その時。
「何してるんです?」
リリーナと男の間に割り込むように立ちふさがったクライブが、にっこりとした笑顔で男を見つめた。
「何だお前…」
そんな男には目もくれず、クライブは買って来た飲み物をひとつ、リリーナに渡した。