パートナー
『ミサキ…ここ?

 ホントなんか出そうな森だね…』


モモがミサキのカバンから

顔だけ出してミサキを見上げた。


森は霧がかかっていて、

すこし肌寒く、

かすかに葉がカサカサなっている。

すごく不気味な森だった。


「確かに怖いけど、

 でも行かなくちゃ先に進めないもん」


ふーっと深呼吸をして、


「モモ、こっからは絶対しゃべらないで。

 しゃべったら殺されちゃうかもだからね」


そう言って一歩ふみだした。

モモは完全にカバンの中に入って

じっとしている。


…なんにもでてこないでね…


ミサキはそう思いながらゆっくり

森の中へ入っていった。
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