マーブル色
「ほら、今日はこうちゃんとしょーぞー君の誕生日だし、あたしプレゼントも用意できてないからさ。
パーティーをプレゼントするよ。」
それを聞いた3人は、思わず噴出した。その様子に、空は何で笑われているのかわからなくて、小首をかしげた。
「何かそれ前に聞いたような台詞だよな?」
「あはは。くぅっぽい。うん、しようよ。」
「まぁ、空にしてはいい案だよな?久々にぱぁっとやるか。」
「つっても、カラオケと飯食いに行くだけだろ?」
「それでいいんだよ。あたし達っぽくて。」
「だな。」
空をそっちのけで、港貴・雅・祥三の3人は話を進める。
「「「行こうか!!」」」
3人は空に言う。
「うん!!行こう!!」
空はそう返事し、前を歩いた。
いつもと変わらない日常。
いつもと変わらない友達。
いつもと変わらない6月13日。
でも、この日がいつもと違う日になってしまうということを、このときの空は知らなかった。
そして、この日を境に、ここにいた全員の人生の歯車は狂い始める―――………