†truth†
「栄来…っ」
後ろで、潤んだ声が聞こえた。
振り向くと、涙を流した愛津が立っていた。
「…なんでアンタが泣くのぉ…??」
「自分っ…の、こと…みたいっで…悲しい…のぉ」
愛津は私より泣いてる。
愛津は、2,3回しかお姉ちゃんと会ったことないのに。
「ありがと、愛津…」
すると、後ろから聞きたくない声が聞こえてきた。
「おい、山下」
…上田が立っていた。
「何」
ちょっと睨みつけた。
「その、さっきは悪かったよ…」
は??
そんなこと謝りにきたの??
「でさ、続きがあるんだけど…」
「続きって、さっきの??」
黙って頷いた上田は、そのまま続けた。
「俺にも、協力させてくれないか??」
「は????」
私は、素直に何を言われてるかわからなかった。
「協力って、何の???」
落ち着いた愛津も、会話に参加してきた。
「は??捜査に決まってんだろ??」
「「捜査ぁー??」」
声を揃える私と愛津。
「なんだよ、お前姉ちゃんの死を事故だとでも思ってんのか??」
事故。
そんなわけない。
お姉ちゃんは、そんな人じゃない。
私に黙って、いなくなるわけない。