first love【完結】
結局一生の頑張りで8人中3位とそこそこの結果を残せた。
「つーか、お前重すぎ」
そして“借り人競争”が終わりあたしは一生に連れられ保健室にやってきた。
「……ごめんなさい」
……こんなことならダイエットしておけばよかったかな……。
体重の事を言われては反論することが出来ずただ黙って俯く。
「バーカ。真に受けんなよ。よし、これで大丈夫だな」
保健室の先生がいなかったため一生が傷の手当てをしてくれた。
傷口を消毒して絆創膏を貼る。
そんな動作の一つ一つをあたしは目で追っていた。
「ありがと」
「別に」
あたしがお礼を言うと照れ隠しか一生は素っ気なくそう言った。
一生はいつも優しいね。
素っ気ない態度は照れ隠しで。
口の悪さは優しさの裏返し。
あたしはそんな一生が大好きだよ……。