first love【完結】
「ニヤニヤして気持ち悪い奴。つーか話って何?」


少し引き気味な様子の一生は核心に迫る。 


「あのね、あたし………」

“一生が好き” 


その台詞を言うだけでいい。 


ただ自分の気持ちを伝えるんだ………


「あたしは一生の事が……――んっ!」


言い終わる前に、一生の手があたしの口を塞いだ。


「てか、俺もお前に話がある」


「えっ?」


せっかく意を決して告白しようとしてたのに……。 

また振り出しに戻っちゃったよ。 


ハァと心の中で溜め息を吐くと、一生の言葉を待った。 

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