first love【完結】
「あ、今からどうする?」

話を逸らすかのように時計を確認して亜紀は首を傾げた。 


「まだ18時過ぎか。暇なら家くれば?」


「え?!家……?」


なんでそんな動揺してんだよ。 


「嫌なら来なくてもいいけど」


なんで“家”っていう単語に過度の反応示すのかわかんねぇ。 


亜紀のことだしどうせ俺が手をだすと思ってんだろうな。 


「あ……ううん!行く!行きたい!」


亜紀は不安を取り払うかのように、俺の腕を引っ張った。


「一生、早く行こ?」


亜紀がそう言った時………

「一生?」


聞き覚えのある高い女の声が聞こえた。


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