first love【完結】
さっきまでは何となく面倒くさい存在だった母さんの株が急上昇した。 


「でもずっと“陸くん”って呼んでたし、今から呼び捨てはちょっと……」


「すぐ慣れるって。俺も“陸”って呼んでほしい」


苦笑いを浮かべる亜紀の目をジッと見つめると亜紀は小さく頷いた。 


「うん。わかった……」


無理矢理になったかもしれないけど、少しだけ亜紀との距離が縮まった気がする。


でも亜紀が福原の“彼女”には変わりない。 


それでもまだ亜紀の事を諦めきれない俺は世界一のバカかもしれない。
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