蒼い月
嘘
ジリリリリ・・・・
いつも通りうるさい
あたしの目覚まし時計。
でも、この目覚まし時計のおかげで
起きられるんだし!
感謝しないとね♪
・・・でも今日は正直
起こしてほしくなかった...
瑞穂にも笑にも有沙にも
そして
瀬戸内にさえも会いづらかったから...
「あら、飛鳥おはよう。
昨日大丈夫だった?
具合悪そうだったみたいだけど」
「うん、大丈夫」
「それならいいけど..
じゃあ朝ご飯、ちゃっちゃっと
食べていきなさいよ」
「うん。いただきます」
今日の朝ご飯は...
食パンと牛乳とフルーツヨーグルト。
まぁ、定番といえば定番?
特に味気もしないご飯を口に
流し込むと、
「いってきまーす!」
なるべく元気な声を出して
家を出る。
「よっ!おはよ~」
「あれ?
今日いつもより早くない?」
・・・何も知らずに話しかけてくる2人。
そんな笑顔の2人を見ると
何だか切なくなってきて。
でも瑞穂は瀬戸内と話さなければ
何もしないって言ってたし!
「そうかな?
いつも通りじゃん?」
「え、まじで?」
あたしが席に着こうとすると
いつも通り、瑞穂が。
というより瑞穂含むファンクラブの
みんながあたしの.....
瀬戸内の机の回りに集まっていた。
いつもと唯一違うのが・・・
「あっ!
飛鳥、おはよう♪」
「・・・おはよ」
・・・・瑞穂が
話しかけてくること。
「あれ?
お前ら仲良かったんだ?」
―何も知らないくせに。
「当たり前だよ、
あたしたち親友...だもんね?」
―親友なんて嘘でしょ...?
でも言わなきゃ。
「うん!
大親友だよっ♪」
瑞穂は笑ってたけどそれは・・・
氷のように冷たい笑顔だった。