蒼い月
「どういうことだよ...?」
「「瀬戸内(くん)!?」」
―相当慌ててんじゃん。
そんなに聞かれたくねぇんだ?
でもそんなんじゃ引き下がれねぇ。
「どういうことだっつってんだよ!」
「あの...っ」
河田が脅えたように俺を見る。
確かに今の俺は相当ヤバいかもしれない。
でも関係ねぇ。
「おい、河田。
どういうことなのか説明しろよ」
「実は・・・っ」
このあと俺は信じられないことを聞いた。
飛鳥が脅されていたこと。
友達を守るために
本当は思ってもいないことを
俺に言ったってこと。
俺は飛鳥のこと、何も分かってなかった。
最低だ、俺.....
「もう、いいよ。
河田はさっさと行け」
はき捨てるようにそう言うと
俺は飛鳥の前に立った―