蒼い月
「お母さん....もうこたつ出したの?」
「あら、いいじゃない。
寒いんだもの。」
「んー、まあいいんだけどさ...」
「もう!
グチグチ言わないで飛鳥もさっさと
こたつ入っちゃいなさい」
「あ、うん」
ちゃっかりあたしも入って。
お母さんのゲームを見る。
最近、ゾンビのゲームにはまってるみたいで。
帰るといっつもやってる。
「うおおおお!」
「はっ」
お母さんの掛け声と共に
次々とゾンビが死んでゆく。
あー、なんか寒気がしてきた。
「あ、じゃあそろそろ勉強してくる」
・・・応答なしですか。
まあ、しょうがないけどね。
あたしは部屋に入り、勉強する。
・・・わけでもなくただボーッとする。
特にやることなんかもなくて、
無、って感じ。
一応受験生だけど推薦だし。
勉強はしなきゃいけないけど、
あたしの場合、仕事優先って感じだし。
―あたしはこのあと何が起こるかなんて
予想もつかなくて。
ただただ、明日を待ち望んでいたんだ。
まさか、晴輝がいなくなるなんてことは
考えもしてなくて・・・・・・