嘘告白
川崎の携帯電話の番号は、

知っている。


中一の時、情報屋さんである友達に、

こっそり教えてもらった。


ピンクの電話帳を開き、

川崎の名前を探す。



……あった。



早速、電話しよう。


ゆっくりと、何度も確認しながら、

番号を携帯電話に打ち込んでゆく。


この時の静寂が、私の鼓動をより早くさせる。

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