うらはらっ! [短編]



「……ん…んぁっ!?」



バッと飛び起きて、携帯で時間を確認したらもう16:00になっていた。

授業はとっくに終わってる。



「なんで寝ちゃったんだろ〜!鞄取りに行かなきゃ!」



別に何をするわけでもないのに、急いでオレンジジュースを掴んで屋上を出た。



きっと陽太はもう部活に行ってて教室にはいないだろう。

それでいいんだ。
どうせ会ったって何も出来ないんだし。



「あたしも部活行こっ」



教室に着いて、こっそり中を覗くと誰もいなかった。



「…よかった。」



ほっとすると同時に、少し寂しくもなった。



そして、帰る支度をし始めたときに



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