うらはらっ! [短編]



「嘘じゃないし!―てか、あの…さっきっ」



頑張れ、あたし。
顔が見えてないだけ、いつもより緊張しないはず!



「さっき…、あんなこと言って…。ってか今までずっとなんだけどさ、」



素直に言わなきゃ!
ほんとにここで終わっちゃうよ!



素直に、素直にっ…





「あの…っごめん、ね?」





やった…!言えた!
最後の方、声小さくなっちゃったけど…
聞こえたかな?





「…で、もし、よかったら…また友達、になってほしいんだけどっ…」





素直になるってほんとに難しい。
これだけのことを言うだけなのに、すっごい緊張するし恥ずかしい。



でも、あたしの言いたいことは全部言えた。



「友達」って言ったときに、涙が溢れてきたことなんて、陽太とまた話せるならどうでもいい。


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