うらはらっ! [短編]
「俺は、茅乃が好きだ!だから、友達には戻れない!」
は…?
「な、なに言ってんの?」
「…だから、さっきも教室であんなこと聞いて…。
ほんと、ごめん」
話についていけない。
何が起こってるの?
「さっきさ、大嫌いって言われたとき。茅乃、泣きそうな顔してたし、目が合ったときも…」
気付いてたの…?
やっぱりさっき目合ってたんだ
そうすると、ますますわからない。
「陽太…マネージャーと付き合うんじゃないの?」
「付き合わねーよ!」
「好きな人…いるんでしょ?」
「だから、それは…っ」
そう言って、赤くなる陽太。
「でも、あたしっ全然可愛げないよ…っ?」
そこまで言ったら、あたしが持ってたタオルで陽太が不器用に涙を拭ってくれた。
「さっきは ごめんね、って言えてたじゃん?」
にやっと笑ってそう言われて、また真っ赤になるあたし。