【完結】先生との恋

熱があると、体温が高いと分かれば一気に体がだるくなる。



―――冷やしたい。

熱い体を、どうにかしたい。


……しょうがない。


こういう時に高橋を使うか。



あたしは高橋の手を掴むと自分の額にくっつける。

高橋の手は、冷たくてひんやりする。



……あー。熱い。



「冷たい？」



微笑んであたしを見る高橋にあたしは目を閉じて頷く。


「……いろいろと考えてたら熱くなっただけだから。風邪じゃない」



「考える？」



「うん。頭使ったら熱出た。
風邪じゃないから」


だから変な心配しないでよね。



黙ってても良かったけれど、風邪が、心臓に負担がーっていろいろ言い始めたら面倒臭いから言えば、


額に乗せた高橋の手が微かに揺れる。