【完結】先生との恋
「高橋はお母さんでもなんでもないけどね」
冷静に返したあたしの言葉に、高橋はそうですね、と苦笑い。
「しかも岡本さんは熱出てなくても常に我が儘ですからね」
なんて言い返して来た。
どうせ我が儘ですよ。
……だって、
その我が儘を聞いてくれるのは手術するまででしょ?
はぁー。
頭がボーっとする。
「僕は良いですから。
さ、寝て下さい。熱が上がりますよ?」
高橋はあたしを寝かそうとする。
何が、僕は良いですから、よ。
寒かったなら、コンビニ行かなきゃ良かったのに。
あたしがアイスを食べたいって行ったからだけど。
そんなことを考えながらも、体の熱さはどうにもならない。
熱い。
そして、冷たい高橋。
「……高橋」
あたしは寝転ばずに、高橋の首に腕を回した。