【完結】先生との恋



そのまま、高橋の首元に頭を乗っける。

高橋に自分の体がくっつく。



高橋はビクッと反応したけど、動かない。



「冷たくて気持ち良いー」

あたしはギュッと抱きついたまま声を落とす。


何やってるんだろ……


自分でも分からない。




でも、熱い体が冷やされていくようで、

気持ち良いんだ。



「……岡本さん」



しばらくそうしていると、ふと高橋があたしを呼んだ。

高橋はただされるがままにあたしを抱きつかせたまま動かない。



離せ、とも言わないし。


弱々しいとか思っていたけど、あたしが高橋の方に体重をかけても倒れてしまう事もなく支えてくれてる。








「あーあ。
冷たくて気持ち良かったー」


……しばらく引っ付いた後。

あたしはゆっくりと高橋から離れた。



あたしの熱が少し移ったのか、あたしがいた部分はほんのりと温かくなってた。


「ちょっとは暖まったんじゃない?
あたしも冷えたし……」

高橋は黙ってあたしを見る。



あ……そう言えば、高橋はもう仕事終わったんだよね。



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