【完結】先生との恋
あたしのせいで帰れなかったんだよね。
「頭痛くて眠たいし、あたしもう寝る。
高橋ももう帰っていいよ」
あたしは布団に入り込みながら高橋の告げる。
「え?」
「あんた、早く帰れば?
勤務時間終わったんだし」
「でも岡本さん、熱が……」
ほらきた。
言うと思った。
あたしが予想していた通りの事。
どうせあたしが熱だしたからーとか言ってまた病院に泊まるつもりなんでしょ。
馬鹿じゃないの。
「……あのねぇ。
風邪じゃない知恵熱なの!
横になって何も考えずに寝てれば明日には治ってんの。
だからわざわざ心配する必要もないから帰って」
あたしが怒鳴ると、高橋は途中で慌てあたしにトーンを落とすように指示する。
途中から言われた通りにトーンを落としながら、あたしは言い切った。
今から寝るんだから高橋が居てもすることないし。
大体頭熱くてキツいんだから怒鳴らせてまた体温上がることしないで欲しいんだけど……
「大丈夫ですか?」
「ん」
まだ心配そうな高橋に短く答える。
高橋は立ち上がると、今まで座っていた椅子を片付けた。