【完結】先生との恋
良いから聞いて……とあたしに口を開くなと目で言われてあたしは口を閉じる。
「もしも心が医者で自分の担当の男の子は軽い心臓病で手術すれば治るのにしないの。
医者としては治してあげたいじゃん?それが仕事だし。
でもその子は絶対嫌って拒否すんの」
あさみは続ける。
「優しくしたらもしかしたら説得できて手術を受けてくれるかもしれない……それだけで我が儘に怒らず心は付き合える?」
さぁ、どうよ?
聞かれてあたしは想像してみる……。
あたしが医者で……。
我が儘ねぇ……。
「いっつも抜け出すし、生意気な事ばっかり言うし、パシらせようとするし……」
あたしがしている事を上げていくあさみ。
パシらせる事は無い……と言おうとしたけれど、
アイスの件があるから言えない。
あれはあたしが買ってきてって言ったわけでは無いけど。
アイス食べたいなーって買いに行かせるように促したのはあたしだろうから。
現に高橋は寒い中買ってきてくれたし。
だけどもし、そんな我が儘なガキがあたしの担当だったら……
「患者でも殴るかもね」