【完結】先生との恋





時間が無いので、歩きながら電話の対応をする。


ここからなら……エスカレーターよりもエレベーターの方が近い。


『心達の後ろ姿見てたらいきなりあんたが先生から逃げて、ビックリよ!


おまけに走ってたし……今ごろどっかで発作でも起こしてないかって心配になって電話したの』




さすが、小学校からの親友。



発作を起こしそうなタイミングまで知るようになったとは……。




「だってせっかくここまで来て帰るなんて信じられなくない!?」

少しくらい見て帰らせてくれてもいいのにさー?






『……それはそうだけど。
何も逃げなくてもいいじゃん。走って』



「それは……心配かけてごめん」


素直に謝ると、向こうであさみが溜め息を吐いたのが聞こえた。



『……で?高橋先生は?』





「帰った……はず」



『はずって何よ、はずって』



曖昧に答えたあたしにあさみからの呆れた声が届く。







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