【完結】先生との恋
「だから、せっかくだし入れば?」
うわ…偉そうに言っちゃった。
自分でも自覚しちゃうけど、可愛い言い方なんて出来ないし。
でも、そんな事気にしてないのか、あたしの言葉にニッコリ笑った高橋は立ち上がる。
「さ、入りましょう」
嬉しそうに言うと、あたしの手を握ってスタスタ入り口の受付へと歩いていく。
……なんだかんだ言っても、結局嬉しそうだし。
手、繋ぐ意味は分かんないけど。
でも、これも退院するまで。
手術するまで。
そう思うと、今ここであたしから離すのは勿体ない気がして、あたしは握った手に少しだけ力を込めた。
写真展は沢山の写真が綺麗に飾られている。
本で見たよりも大きい写真に感動。
「写真でここまで綺麗に写せるんですねー」
高橋も感動してるらしく、写真に顔を近付けて星を見てる。
「うわ……目、乾いた」