【完結】先生との恋
分かってる。
でも心配だから、って言うより手術がしたいから言ってるんじゃないの?
そう思ってしまうあたしは、最低なのかもしれない。
高橋があたしを心配して言ってくれたのなら、素直に ありがと って言えば良いのかもしれないけど。
あたしの性格からして、そんなの無理。
でも……
「ね、やっぱり 高橋先生って呼ばれたい?」
「……今言ってる話分かってる?」
いきなり話題が変わったので、高橋は呆れた声を出す。
「分かってるから。呼ばれたい?」
いいから答えてよ、と視線だけで訴える。
「……そりゃ…ね。高橋、高橋って呼ばれるから、それを真似して小さい子達が呼んだりするんですよ」
少しだけ考えたみたいで黙った後、高橋は口を開いた。
小さい子に偉そうに高橋って呼ばれてる高橋、見てみたいかも。
ってか小さい子に呼び捨てされてるって……どんだけ舐められてんの。
声を出さず笑ってしまったあたしに、高橋は本当に嫌そうな顔。