【完結】先生との恋
「そっか。せっかくの誕生日だから……でも、無理をしないって約束してくれるならだけど」
無理する事なんて誕生日会では起こらないと思うけど……。
あたしが何をするか分からないから一応、清水先生はそう言ってるんだろう。
「無理はしません。……あ、ケーキって大丈夫ですか?」
甘いものもまだ止めといた方が良いかな?
「んー……少しなら大丈夫だけど、沢山は……。
ショートケーキの半分位の量なら」
手術が終わってもしばらくはまだ制限される生活になる。
「分かりました。ありがと、先生」
それでも、食べちゃダメだって言われていた時に比べたら全然良い。
少しでも食べる事を許されるようになって来たから。
「…せっかく20歳になるんだし、本当はお酒も飲ましてあげたいんだけどね……」
清水先生が残念そうに言う。
……お酒、ね。
「別に良いです。お酒、飲みたいとも思わないし……ケーキが食べれるだけで」
あたしがそう言うと、清水先生は優しく笑った。