【完結】先生との恋
「多分、止めませんよ。ってか、飲んでる事も気付かないんじゃないですか?」
わざと高橋の方じゃなく、清水先生に言う。
もし飲んでも高橋が分かるわけ無いじゃん。
高橋があたしの様子を見に来る事は無いんだから。
ただ、朝と夕方は来なきゃいけないから仕方なく来てるだけだと思うし。
清水先生は苦笑い。
高橋は何を考えているのか分からない表情で唇を堅く結んだまま、何も発することなく部屋から出て行った。
……とにかく、外泊許可は貰えた。
誕生日は、あさみと椿に祝ってもらって、楽しもう。
一応あさみに連絡入れとくか……。
携帯を使うために中庭へ出かけようと歩きだす。
「……あの」
部屋から出ようとした時、横から呼び掛けられてあたしは立ち止まった。
あたしを呼び止めたのは……多分だけど高橋の事が好きなんじゃないかって思っていた人。
ベッドの上にテーブルを出して、ルーズリーフに何かを書いている途中だった。