【完結】先生との恋
「もしかして……終わった?」
やっと目が覚めたらしい高橋に黙って頷く。
「うわ……寝てた。ゴメン」
コーヒーを持って席を立つ。
「……別に謝らなくても」
何のゴメンなのかが分からない。
「映画、どうだった?」
「面白かったよ?」
普通に。
「良かった。でも、起してくれたら良かったのに」
……あたしの優しさを知らないでそんな事を。
起こそうと思ったけど、疲れて寝てるからって敢えて寝かせてあげといたのに。
それならあの時叩き起こしといたら良かった。
「あっそ。寝てる高橋が悪いんだし」
「いつ僕が寝てるって分かった?」
「一時間過ぎた位から」
「そっか」