【完結】先生との恋
まだ4時過ぎ。
夕食を作るのは早すぎるし……。
本当に何もする事が無くて、気まずいだけ。
あたしは、沈黙をどうにかしようと辺りを見回す。
高橋の方を見て、目が合っても話すことが無くてまた微妙な空気になるなんて事は避ける為に高橋の方は見ないようにしながら……。
「あ」
あたしの視界に入ってきたこの場をどうにか出来るだろう物を見つけて、無意識に声が出る。
あたしの声に反応して、あたしの方を不思議そうに見る高橋が視界の端で見えた。
あたしはそのまま素早くその物を紙袋から出して、膝の上に乗せる。
コレ、良いかも!
「ね、コレしよ!」