【完結】先生との恋
高橋にもそれが見えるように見せる。
途端にあんまり乗り気じゃない顔をする高橋。
「パズル?コレ、するの?」
「うん。良くない?」
だって、何もする事無いし。
暇つぶしに。
高橋は箱を持って蓋を開ける。
「うわ……何この数」
ピースを掬ってまた箱の中に落としていきながら零す。
「こういう絵の大きいのが欲しかったから、あさみにお願いした」
完成したら、スッゴく迫力がありそうだし。
「これを……今から?」
あたしは黙って頷く。
「今から初めても絶対完成するのに1週間以上かかるでしょ」
色、似てるのばっかで難しいし……と高橋は蓋に書いてある見本の絵を指でトントン叩く。
「少しずつ進めて行こうと思って。部分別に作っていくから」
一気に作ろうとしていったら絶対無理だし。
さぁ始めよう、と意気込むあたしとは逆に、なかなか始めようとしない
と言うかやりたくないと無言で言っている気がする高橋に、あたしは見本の箱を取って支持する。