【完結】先生との恋
少し当たっていて。
図星だったからまたムカついた所もあったんだけど。
……あいつ、当たり前かのように言った。
確信を持って言ってるかのように、笑いながら。
悔しい。
高橋にあたしの心情が見透かされていたんだって。
――早く退院したいのも両親に心配をかけたくないからでしょ?――
あの言葉も少しは当たっていて。
親に心配かけたいと思う人なんているのだろうか。
忘れもしない。
忘れられない。
中学に発作起こした時も、検査結果を聞いた時も、お母さんはずっと泣いてた。
我慢しようとしていたけれど、堪えきれてなくて。
口に押さえたハンカチからは嗚咽が漏れていた。
泣かなくても大丈夫なのに……申し訳ない気持ちになった。
入院してからは心配して、毎日来てくれようとしたりして。
いきなり電話がきて「娘さんが病院に運ばれました」って言われたら、どんな思いになるのか。