【完結】先生との恋
まぁ、高橋にしようって言ったのはあたしだけど。
「少しでも進めたいからね。目標は岡本さんが言った範囲だけど」
「ふーん」
あたしはただ横で、高橋が作業するのを見る。
箱の中には、まだまだ沢山のピース達がはめ込まれるのを待っている。
しばらくして、お風呂が沸いた音がし、あたしはバスルームへ向かおうとする。
「タオルは棚の上に置いておきましたから。ドライヤーは洗面台の所にあります。
風邪引かないようにすぐに乾かしてくださいね」
あたしの後ろから、声が飛んできた。
医者だ、医者。
いちいち細かく言われなくても、髪くらいすぐに乾かすのに。
「はいはい、高橋先生」
あたしは小さい子供かっつーの。
素直にはい、と言えないあたしは、呆れながら適当に返事をしてバスルームへと入った。