【完結】先生との恋
いくらなんでもそれはいけないだろう……って思うし。
たまに頼みたくなる時はあるけど。
なんか……高橋に頼み事をするのが嫌。
買ってきて貰うなら「お願いします」って頭下げないといけないだろうし。
どうしても高橋にお願いなんてしたくない。
「し、してないよ!
ってなんで高橋が出てくるの!」
「高橋先生、どうしたら心が病院から抜け出さないか考えてたのよ。
先生もかわいそうよね〜こんなわがまま娘の担当なんかになっちゃって」
「………」
お母さんは高橋の事ばっか言うけど、高橋が可哀想なら、あたしだって。
別に高橋の担当が良いって言ったわけじゃない。
あたしが高橋を選んだわけでもない。
勝手に清水先生と一緒に私の所にやってきて、担当医になっちゃって。
どっか行こうとしたらいちいち付いてきて迷惑だし、
清水先生が来て欲しいのに高橋が来るし、
すぐ発作や手術の事ばっかり言うし。
「ま、お母さんは嬉しいけどね。高橋先生若いし、カッコイイし」
ニヤつくお母さん。
あの……キモイんですけど。