【完結】先生との恋



「―――食べたよ」

笑いそうになるのを必死に堪えて冷たく答える。



ハッと、電話の向こうで高橋が息を呑んだのが聞こえた。



《えっ!?すぐ戻って来てください!!っていうか迎えに行きます。どこのファミレス?》



焦ってる高橋。

その声に私は我慢できずに笑ってしまう。



「ふっ………」




「心?」



いきなり笑いはじめたあたしにあさみと椿はじっとあたしを見つめる。

《……岡本さん?》



電話の向こうでは、笑ってなかなか喋らないあたしに、心配そうな高橋。


「嘘。食べてないから。焦りすぎ」



あたしが伝えると、電話の向こうから はぁーと溜息が聞こえてきた。

《……焦りますよ!とにかく、迎えに行きます。どこのファミレスですか?》



迎えに来る気満々。



せっかく久しぶりに友達と会って話してるのに、もう帰るなんて嫌だし。



「嫌。教えない。
まだ帰るつもりないから!
大丈夫だって言ってんでしょ?」

《でもっ!》



大丈夫だって言ってんのに。




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