【完結】先生との恋
夜の会話
それから何日か、あたしは高橋と話す事は無かった。
あたしは外に出る事もせずただ雑誌を読んだり音楽を聞いたりして過ごした。
もちろん、
高橋は毎日あたしの部屋に様子を見に来る。
「体調はどうですか?」と聞いてきて。
あたしは「別に問題ない」とそれだけ高橋と一切目を合わせずに答えるだけ。
高橋はあたしに適当に話し掛けてくるけど体の病気の事についての質問以外は全て無視した。
高橋はしばらくすると、
「また来ます」と言って帰っていく。
あさみ達が変な事を言うから、変に意識していつも通りに高橋を困らせる考えが生まれてこない。
そっけない態度しかとれなくなってしまった。
あたしは、ただ早く退院したい。
……退院の許可を貰わなきゃ。
それだけを思って大人しくベットに寝ていた。
少し大人しくしてたらきっと退院させてくれる。
なかなか退院させてくれないのは、
あたしが病院を抜け出すからじゃないか。
そう思って退屈な毎日を過ごしていたけど、
いつまで経っても退院させてくれるような気配が無い。
もう大人しくしておくのも疲れた。
あたしにはベッドで大人しく……なんて無理。
大人しくしていたら完治する病気でもないし。