【完結】先生との恋
*3*
変化
それから数日。
あの夜話した時以来、あたしの中で高橋に対する気持ちが変わって来たような気がする。
結局、朝まで起きていようと思っていたのに気付いたら寝てしまってて。
高橋は朝来て「今日、明日休みますので抜け出さないでくださいね」なんて言いながら帰って行った。
……もしあたしが抜け出したりしたら、高橋に連絡が入って休みが休みじゃなくなるかもしれない。
そう思って退屈で雑誌を買いに行きたかったけれど、我慢してベットで過ごした。
―――そして今日は……
「先生、点滴の針が痛いんですけど……」
「ちょっと見せてね」
高橋が腕を持って点滴の針を確認する。
「……っ」
「大丈夫?これで痛くないと思うけど」
「ありがとうございます」
「うん。あんまり動かさないようにね。また痛くなったらすぐに言ってね」
……いつもと変わらない優しい態度に、
「はい!」
良い返事。
ニッコリ笑った後、高橋はくるっとこっちを向いてその笑顔をキープしたまま歩いてくる。