【完結】先生との恋
さっきの高橋のように、今度はこっちが驚いて目を見開いてしまう。
……ひんやりとした高橋の手。
冷たい。
そして少しの間を開けて、今度は首を手を返して触る。
「……何してんの?」
いきなり触られてあたしは驚きながらも、冷静に聞く。
高橋は、手を当てたまま眉間に皺を寄せていて。
……本当に、何なの?
「……熱いです。部屋に戻りましょう」
高橋はそれだけ言うと、あたしの手を掴んだまま歩きだした。
「熱いから外で涼もうと思ったのに……」
「熱あるのに寒いところへ行ったら尚上がるよ。他に症状ない?頭痛いとか、喉が痛いとか……」
熱?
あたし熱あるの?
暑いとは思っていたけれど、熱が出てたなんて全く気付かなかった。