【完結】先生との恋
あたしも確認すると、数字は高橋の言った温度を示していた。
……本当に熱があったんだ。
「一応風邪かもしれないし、内科で見てもらう?
今なら診察時間の一番最後に入れてもらえると思うし……」
高橋は腕時計を見ながらあたしに聞く。
「いい。
熱いだけだし、寝てれば治る」
風邪じゃないと思う。
ボーっと、と言うかだるいな、とか疲れたとは思うけれどそれはきっと熱のせい。
他はどこも辛くないし、
大体、熱……出てるなんて自覚すら無かったんだから。
平気。
熱が出た原因も、ちょっと心当たりがあるし。
―――きっと、あさみ達が変な事を言ったから。
そのことについて毎日考えてたから熱がでたんだろう。
ずっと頭使ってたし。
言えば、あさみのせいだ。
「一応だから、ね?
薬もらった方が早く熱も下がるだろうし……」
「いい!風邪じゃないから。
心配し過ぎ」
あたしは額に腕を乗っける。
体全体が熱いからどうしようもない。