メイドが執事に恋をする





「ちょっ、とだけ失礼しますね。」

そう言ってそっと濡れたタオルを額にあてた。

冷たいタオルが気持ち良かったのか少しだけ呼吸が静かになった気がした。




そのままゆっくりと頬や首筋を拭いていく。


最初は照れて
かぼちゃ、かぼちゃ

と思っていたけど

ツヤツヤのお肌とか整い過ぎる顔をまじまじと見てたら人間に思えなくなってきてすいすいできてしまった。



ほんと桜井さんってお人形みたい。



布団をかけ直した頃には随分と落ち着いた表情になって眠っていた。




安らかな寝息にホッとする。


良かった…。





無理して
辛いって言ってくれないから余計に心配だよ。


すやすやと眠る寝顔に小さくため息がもれた。






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