メイドが執事に恋をする
驚いて丸まっていた布団から飛び出した。
見るとニヤニヤ笑いながらベットに座る桜井さん。
「なっ、そんなわけないじゃないですか!!」
嫌な笑いを浮かべる桜井さんに腹が立ってくる。
そのままベットに立ち上がって桜井さんを見下ろした。
わなわなと手が震える。
「大体!
病み上がりにどこ行ってたんですか?!
あたしは心配して…。」
そこまで言ったところで桜井さんも立ち上がった。
「ふっ…ぬぅ。
なっ、何ですか。」
立ち上がられた桜井さんの身長と迫力に怯む。
桜井さんは立ったままベットの上に立つあたしを見上げる。
あたしの目をじっと見て
「悪かったよ。
お前には感謝してる。」
そう言って
あたしの両手を握って
優しく微笑んだ。