メイドが執事に恋をする



「どうした?」

黙ったまま何も言わないでいると桜井の言葉が落ちてきた。


「あ…の。

ちなみに明日って…どうなっちゃうんでしょう?」




あたしの言葉にコーヒーを飲んでいた桜井さんの手がピクリと止まった。

あたしの休みは明日だと伝わっただろうか?


何も言わず、じっとあたしを鋭い目で見て何も言わない。


えっ!
何?!
あたしまずいこと聞いちゃった…のかな?



…………
……





沈黙が痛い。



さっきまで沈黙もいいなかとか思ったけど…

今や冷や汗だらだらです。





桜井さんの止まっていた手が再び口元へカップを運びだすと


「明日も休みで構わない。
何?
働きたいなら働かせてやるけど。」


ニヤリと笑いながら言った。







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