メイドが執事に恋をする
指通りの良いその髪に触れて、すっと頭を撫でてみる。
高田はくすぐったそうに小さく動いた。
起きるか?
と思えば
すぐにもう一度眠りについた。
疲れただろうにずっと看病してくれてたんだな。
そう思うと愛しさが込み上げてきた。
風邪とは違う熱に
体が熱くなる。
「高田。
そんな所で寝たら風邪引くぞ。」
冷静を装って話かける。
少し揺らしてみても
頬をつついてみても
「ふにゅぅ…。」
と寝ぼけながらもぞもぞとは動いても目覚めはしない。