メイドが執事に恋をする



うっすらと明るくなり始めた部屋。


ぼーっとしながらベランダに出る扉に手をかけた。


カチャッ。

小さな音と共に開く。




肌寒い風が吹く。

その風に乗ってふわりと煙草の香りがした。


ふと見るとそこには座って煙草を吸う桜井さんがいた。



「……っっ。」


あまりの突然の事に言葉が何もでない。


目があった桜井さんも驚いた顔をしている。


固まりながらもどうしようか必死で考える。


結局。

出た結論は部屋から出ることだった。




< 144 / 162 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop