メイドが執事に恋をする
うっすらと明るくなり始めた部屋。
ぼーっとしながらベランダに出る扉に手をかけた。
カチャッ。
小さな音と共に開く。
肌寒い風が吹く。
その風に乗ってふわりと煙草の香りがした。
ふと見るとそこには座って煙草を吸う桜井さんがいた。
「……っっ。」
あまりの突然の事に言葉が何もでない。
目があった桜井さんも驚いた顔をしている。
固まりながらもどうしようか必死で考える。
結局。
出た結論は部屋から出ることだった。