メイドが執事に恋をする
静江さんが見えなくなるまで見送っていると
「おい。」
と背後から肩を叩かれる。
ビクッ!
体が跳ね上がる。
「はっ、はい!!!」
恐る恐る振り向く。
そこには笑顔の桜井さん。
やっぱり目は笑ってないよおおおお!
怖いよーーーー!
一歩ずつこちらに向かって歩いてくる。
それに合わせてあたしも一歩ずつ下がる。
「お前、いきなり遅刻するとはいい度胸だな。
しかもこの俺を待たせるなんて、
そんなに俺を怒らせたいのか?」
言いながら徐々に距離が近くなっていく。
「す、すいません!!!
とんでもないです!!
わざとじゃないんです!!
ふ、不可抗力なんですぅぅ!!」