メイドが執事に恋をする
何がどうなてるのかわからない。
そんなあたしを見て桜井さんは笑う。
桜井和真(サクライカズマ)
お嬢様専用の執事。
関わることなんてほとんどない。
すれ違いに挨拶くらい。
後はメイドさんたちの王子様…らしい。
興味ないけど。
「そんな床に転がっているから
倒れているのかと思ったよ。」
「あっ、すいません。
ちょ、ちょっと・・・寝ちゃったみたいで。
あはは。・・・すいません。」
寝ていたのを見られたことが恥ずかしくて下を向いた。
「サボってお昼寝?」
「い、いや、あの。
サボるつもりはなかったんですけど。」
弁解するのに顔をあげると
すごく冷ややかな目で見られていた。
やばいよ。
心配して様子見てくれてたみたいなのに。
昼寝なんて。
怒ってる
……よね。
だんだん怖くなってきて、
「すいませんでしたーー。」
その場から逃げたくて扉に走った。