メイドが執事に恋をする




「橋本先生!
お久しぶりです!」

あたしは嬉しくて思わず手に持っていた洗面器を落としそうになった。



橋本先生はあたしがここに来てすぐに体調崩したときに診てもらったお屋敷のお医者様だった。

優しくて自分のおじいちゃんの様でそれ以来大好きだった。





「和真くんの電話をくれたのは雪菜ちゃんだったのかな?」

そう訊ねて橋本先生はニコニコしながら部屋へ招き入れてくれた。


「そうなんです。
フラフラされて辛そうだったのでお電話しました。」


眠る桜井さんが見えてボリュームを下げてはなした。


「そうかい。
和真くんが倒れそうだと連絡が入ったと聞いて驚いたよ。

よく気が付いたねぇ。」

先生も小声で桜井さんから目線を離してあたしを見た。





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