メイドが執事に恋をする
目の前で静かに涙をこらえる小百合の姿に小さくため息が漏れる。
見れば氷枕に洗面器。
側にはスポーツドリンク置かれている。
手元には起き上がった勢いで落ちた、でこに置かれていたであろうタオル。
………。
「小百合お嬢様。
介抱しようというお気持ちはとても嬉しく思います。」
そういうと泣くのを止めて顔をあげた。
「だったら、」
何かを言おうとされる言葉を遮って続けた。
「ですが私の介抱はいけません。
お嬢様。
もっとご自分のことを考えてくださいませ。」
ガンガンする頭と戦いながら悟られないように話す。