愛してるダーリン
~Mari side~
さっきのは、なんやったんやろ…。
夢?現実?…分かんない。
うちは、無我夢中で、走って、知らない間に雨の中、人のあまり来ない裏の校庭に居った。

真『…うちなんなんやろ』

雨に打たれたまま、小さくまるまってた。
拭っても拭っても、止まらない涙が溢れてきた。

真『…アホ』

?『誰が、アホやって...』

ふと、頭の上に何かがかかり、それと同時に昔から聞きなれた優しい声が聞こえてん。

真『…』

健『…真莉…あれはな、あいつが勝手に!』

真『…別にええよ』

健『はっ!?…ええってなんやねん』

真『…別に…弁解せんでも。…たけちゃん彼女居ったんやね。
言うてくれれば良かったんに…おめでと』

健『なにが、おめでとうやねん…
俺、彼女なんか、居らんわ!
あれは、あいつが勝手にキスしてきよったんや!
それをたまたま、おまえが…』

真『…』

真莉は、健人から離れようとした。

ガッシ

健『おまえ、どこいくねん!』

真『…放して!』

健『嫌や…放さへん!』

真『…』

健『あんな真莉…聞いてや?』

真『…嫌や』

健『頼むから、聞いてや!』

真『なんで…たけちゃんは.うちに優しくするん?
幼馴染やから?
翔ちゃんの妹やから?
…せやから、仕方なくなん?
同情なんやったら、止めてや!』

健『…おまえ本気でそないな事、想ってるんか?』

真『…』
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