Dear...
次の日。

知子を迎えに来た直人。

「おはよう。直人君。良くなったみたいだな?」

知子の父が直人に話し掛けた。

「はい。暇で暇で…(笑)」

子供らしからぬ答えに笑う知子の父。

「直人君。行こう。行って来ま~す。」

「行ってらっしゃい。」

後ろ姿が嬉しそうだった。

キャッチボールのフォームを教えながら向かう学校。

通学路の途中に居る大きな犬の場所に差し掛かった。

「知子ちゃん。ちょっと待ってて。」

犬に向かって行こうとした時。

「直人君。私、怖くないよ。」

そう言って、犬に近寄る知子。

寝ていた大きな犬は知子に近寄る。

「危ないよ!!知子ちゃん!」

大きな犬は知子が出した手を舐めた。

「怖くないの?」

「この犬ね、ゴンって言うの。優しい犬なんだって。」

知子の言葉に直人も手を出した。

二人の手を舐めるゴン。

慣れたのか、直人の顔も舐め出した。

それを見て笑う知子。

「学校遅れるよ(笑)」

飼い主が笑顔で見ていた。

慌てて走り出した二人。
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